今日で北京オリンピックが終わります。
多くの感動があったなかで、私はフィギュアスケートの羽生結弦選手とROCのワリエワ選手にくぎ付けとなりました。
羽生選手のフリーで4回転アクセルに挑戦する姿と、ワリエワ選手のドーピングを巡る周囲の反応。
それまでフィギュアスケートにあまり関心がありませんでしたが、ニュースが過剰に取り上げていたたため、
つい画面に向かいました。

私が経営の要諦を学んでいる稲盛和夫さんの言葉に「失敗も成功も試練」というものがあります。
失敗から立ち直るのも試練だが、成功して追われる立場になるのも試練ということです。
成功すれば、傲慢になることもあれば、油断することもあります。
羽生選手(ショートでの不運)とワリエワ選手に傲慢さや油断があったと思ってはいませんが、
何かの「成功の試練」が襲ったのではないかと思いました。
きっとそれは、二人とも乗り越えることができる試練であり、次への成長のための試練なのだと思います。
これからも心より応援しています。

さて、もう一つ心がざわめく事態が生じています。
華やかな五輪の裏でウクライナ情勢が緊迫の度合いを深めています。
マーケティングのうえで外部環境分析としてPEST分析というものがあります。
「PEST分析」とは、政治的(Political)環境、経済的(Economic)環境、社会的(Social)環境、
技術的(Technological)環境の頭文字をとったものです。
4つの要因を分析の切り口とすることで、マクロ環境の膨大な情報を効率的に調査・分析することが可能となります。

しかし、政治的(Political)環境というものは、なかなか分析することはできないものです。
今後の1週間余りで世界がどのように変わるか予測できない状況になっていますが、
普段わかりにくい政治的(Political)環境は、今はかなり予測しやすい状況ではないでしょうか。
仮に軍事侵攻が始まれば、想定できるのは原油・液化天然ガス(LNG)価格の急騰、西側諸国のロシアへの経済制裁、
金融・資本市場の混乱です。このうち、原油・液化天然ガス(LNG)価格の急騰は日本の経済を直撃するでしょう。
私たちは最悪の事態を想定して準備する必要があるようです。