2024年1月1日に発生した石川県能登半島地震と
その関連の事故によって犠牲になられた全ての方々にお悔やみを申し上げます。
また、被災者の方々に衷心よりお見舞い申し上げ、
被災地の皆様の安全と、一日も早い復興をお祈りしております。

まさか元日に、このような大地震が起きると思いませんでした。
誰もがそう思っていたかもしれません。
各企業においてBCP(事業継続計画)を策定されていると思います。
しかし、それは心のどこかで「元日ではない」あるいは「会社に出社中の平日」が
想定されているのではないでしょうか。

そして、非常時のマニュアルの多くが「探さなければ出てこない」場所にあり、
非常時に機能しないことが起こりうるのかもしれません。
実際に、この地震により会社員の知人が災害用システムで全社員の安否確認をしたところ、
2名から返事がなかったとのことです。
海外旅行なのか、デジタルデトックスをしているのか不明です。

私は、年間に何十回も出張で飛行機に乗りますので、
そのたびに離陸時に機内で「安全のビデオ」を見させれています。
この「見させられている」ことが、今回のJALの羽田空港の事故において、
全員脱出に繋がったのではないかと思います。

JALの「安全のビデオ」では、女性のCAが厳しい表情で
「脱出時に荷物は持たないでください!」と叫びます。
同時に、荷物を持って脱出しようとした人が脱出を遅らせる映像が流れます。

実際に、事故に遭った飛行機に搭乗されていた皆さんは、誰も荷物を持ちだそうとしなかった、
そのため全員が脱出できたのではないかという報道もされています。
もちろんJALの非常時の訓練の賜物であることは間違いないと思いますし、
日本人の民度の高さも奇跡を起こしたのでしょう。
加えて、このプッシュ型の「安全のビデオ」も奏功したのではないかと思います。

元日の、一年で最もリラックスしていたであろう家族の時間に起きた地震で犠牲になられた方々のためにも、
今回のことを教訓にして、今後も起きうる震災に備える必要があると思いました。